家庭で作るタルト
タルトってとっても美味しいですよね。
バターの香るサクッとしたクッキー生地の上に、イチゴやブルーベリー、洋梨といった季節のフルーツがのったタルトは、見ているだけで幸せな気持ちになります。
タルトは、いろいろな旬のフルーツを使って作ることができるので、季節を味わえるのも魅力の一つだなと思います。
でも、「タルトって家庭で作るのは難しいんじゃないの?」というように思われている方も多いんじゃないかなと思います。
でも実はタルトって、フランスでは普通に家庭で作られるものなんですよ。
お店で買って食べるような、華やかで繊細なものは作れないかもしれません。
だけど、気取らずラフな感じでいいから、新鮮な材料を使って作り立てを食べるってとても美味しいです。
今回は、そんな家庭で作るタルトの紹介をしたいと思います。
タルトの作り方
タルトは、ブロックのように組み立てて作ります。
ブロックは主に、
①土台
②生地(中身)
③トッピング
の3種類です。
具体的には、クッキー生地で作ったタルトの土台の上に、アパレイユ(卵液)やアーモンドクリームといったタルトの中身となるものを入れて焼きます。
そして、仕上げに、カスタードクリームやホイップクリーム、フルーツやナッツといったトッピングを上に飾ります。
このようにタルトは、土台と生地(中身)、トッピング(上にのせる具材)で構成されています。
手間がかかるように感じるかもしれませんが、クッキー生地は冷凍保存ができますし、アーモンドクリームも冷蔵庫で2週間くらいは保存することができます。
そのため、ある程度まとめて作っておいて、食べたいときに組み立てて、簡単に作ることができます。
また、上にのせるフルーツを変えたり、生地の底にジャムを塗ったり、生地にドライフルーツを入れたりするなど、アレンジも簡単に出来ます。
是非、自分だけのオリジナルタルトを作ってみてください。
キャラメルナッツのタルト
今回は、キャラメルソースとミックスナッツをつかったタルトの紹介をしたいと思います。
全粒粉をつかったタルト生地に、アーモンドクリームを敷いて焼きました。
仕上げには、キャラメルソースで和えたナッツをトッピングしました。
タルト生地に全粒粉を配合することで、ほろほろとした食感の生地になっています。
ほろ苦いキャラメルとナッツの香ばしさが美味しいタルトです。
是非作ってみてください。
YouTubeでも紹介しています。是非ご覧ください。
材料
タルト生地(18㎝のタルト型3台分)
- 無塩バター・・・150g
- きび砂糖(他の砂糖でもOK)・・・80g
- 塩・・・2g
- 全卵・・・40g
- 薄力粉・・・210g
- 全粒粉・・・90g
アーモンドクリーム
- 無塩バター・・・70g
- グラニュー糖・・・70g
- アーモンドパウダー・・・70g
- 全卵・・・42g
- ラム酒・・・3g
- 薄力粉・・・7g
キャラメルソースとナッツ
- グラニュー糖・・・60g
- 水・・・15g
- 生クリーム・・・60g
- ミックスナッツ・・・100〜120g
下準備
・卵を常温にもどしておく。
・オーブンを160℃に予熱しておく。
使用する道具
・直径18㎝のタルト型1台
作り方
タルト生地を作る
1.ボウルにバター150gを入れ、泡立て器をつかってクリーム状になるまですり混ぜる。
きび砂糖80g(グラニュー糖や上白糖でも可)、塩2gを加え、白っぽくなるまですり混ぜる。
ポイント:冷蔵庫から出したてのバターは固くて混ぜにくいので、細かく切っておき、常温で戻してから使います。固さの目安は指で押してすっと形が変わるくらいの固さです。(20℃くらい)
泡立て器でいきなり混ぜるとバターが泡立て器に絡まってくるので、ぼくは初めにゴムべらでバターを練って柔らかくしてから、泡立て器を使うようにしています。
2.分離しないよう、溶き卵40gを5回に分けて加え、その都度よく混ぜる。
ポイント:バターの油分と卵の水分が上手く混ざるように、卵は常温にもどしたもの(15℃くらい)を数回に分けて加えます。(この作業を”乳化”と言います。)
・乳化については、こちらで詳しく解説しています。
[kanren id=”1001″]
3.薄力粉210gと全粒粉90gを合わせたものを、3回に分けて加える。その都度ヘラやカードを使って、切るようにして混ぜる。
ポイント:ほろっとくずれるような食感を出すために、①グルテンを出さないように切るようにして混ぜる。②バターが溶け出してこないように手早く作業する。ことを意識します。
出来上がった生地は、ラップに包み、冷蔵庫で1時間以上休ませる。
4.タルト生地を型にしき込む。
①タルト生地を3等分にする。一つだけ使用するので、残りは冷蔵庫または冷凍庫に入れ、次回タルトを作るときに使用する。
②生地をラップで挟み、めん棒で3〜4㎜ほどに伸ばす。(厚さがイメージしにくいという方は、耳たぶよりも少し厚いかなというくらいまで伸ばしてください。)
③伸ばした生地を型の上に被せる。手をつかって、型の角までしっかりと生地を入れ込む。
ポイント:型に生地を入れ込んでいるときに、生地が崩れてしまった場合は、生地を指でくっつけて補修してください。もう一度伸ばすところからやり直さなくても大丈夫です。
④型の上からめん棒を転がし、余分な生地を落とす。余った生地は冷蔵庫に入れておき次回使用する。手をつかって、型に生地を押し付けるようにしてくっつけ、形を整える。
⑤フォークを使って生地の全体に穴を開ける。(生地に穴を開ける作業をピケと言います。)冷蔵庫に入れて休ませておく。
アーモンドクリームを作る
1.ボウルに無塩バター70gを入れ、泡立て器をつかってクリーム状になるまですり混ぜる。
ポイント:バターは細かく切り、少し常温にもどしてから使います。また泡立て器で混ぜる前に、ヘラでバターを練っておくと混ぜやすくなります。
2.1のボウルに砂糖70gを加え、泡立て器で白っぽくふわっとなるまですり混ぜる。
3.卵42gとアーモンドパウダー70gを交互にそれぞれ3回に分けて加える。その都度よく混ぜる。(卵は必ず常温にもどしたものを使う。)
4.薄力粉70gを加え、グルテンを出さないよう、ヘラを使ってさっくりと混ぜる。(ラム酒を加える場合は、薄力粉を加える前に入れる。)
タルトの土台部分を焼く
1.型にしき込んでおいたタルト生地を取り出す。生地の上にアーモンドクリームを全量塗る。
2.160℃に予熱したオーブンに入れ、表面がきつね色になるまで、50分焼く。
ポイント:表面がしっかりときつね色になるまで焼き込みます。しっかりとアーモンドに火を通すことで、食感が軽くなり、香りも増します。
キャラメルナッツを作る
先に、ミックスナッツをローストします。
1.オーブンプレートにクッキングシートを敷き、ミックスナッツ120gを広げる。
160℃に予熱したオーブンで15分焼く。(ナッツが既にローストしてある場合は、新たに焼かなくても大丈夫です。)
ポイント:焼き加減は、アーモンドを半分に割ってみて、中心部分が薄く色付く程度です。
2.粗熱がとれたら、食べやすい大きさにカットする。
次に、キャラメルソースを作っていきます。
3.鍋に生クリーム60g入れ、沸騰する直前まで温める。
4.別の鍋に、水15gとグラニュー糖60g入れ、中火にかける。(鍋に水を先に入れるようにする。こうすることで砂糖が鍋に焦げ付きにくくなります。)
5.鍋を揺すりながら、全体が濃い茶色になるまで温める。(ヘラなどを使って混ぜないこと。ソースが鍋の側面に飛んで、焦げ付いてしまうのを防ぐため。)
6.余熱で火が通ってしまうので、目当ての色になる少し手前で火を止める。
生クリームを加え、ヘラを使ってよく混ぜる。(生クリームが跳ねるので、火傷に注意する。)
7.粗熱がとれたら、ローストしておいたミックスナッツを加えて和える。
タルトを仕上げる
1.タルトの土台部分を6等分にする。
茶漉しなどを使って、縁に粉糖を振りかける。
2.グラシンカップに三角の折り目を付け、カップの上にタルトをのせる。
3.粉糖がかかった縁の部分を避けながら、キャラメルナッツをタルトの上にのせる。
[sen]
以上が、「キャラメルナッツのタルト」の解説になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
下記に、使用した材料や器具のリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。
使用した材料・器具
ドルチェ(江別製粉) / 1kg
北海道産全粒粉 きたほなみ / 500g
カップ印 きび砂糖 / 750g
よつ葉 発酵バター(食塩不使用) / 450g
フジさくらんぼ印 グラニュー糖 / 1kg
皮無アーモンドパウダー / 500g
マイヤーズラム / 200ml
中沢 フレッシュクリーム36% / 200ml
7種の贅沢ミックスナッツロースト / 200g